東北関東大震災により被災された方々、ご家族の皆様へ、心よりお見舞いを申し上げます。
この度水の和では、日本の心豊かな復興と、
伝統文化のさらなる普及振興に貢献することを志し、
「水の和の能狂言 第1回 大人が楽しむ狂言体験講座」を開催いたします。
ぜひ下記の講座チラシをご一読ください。
来て、観て、笑って、やってみる。
―体験内容の詳細―
例えば、スポーツ、ダンス、音楽、演劇、司会、プレゼン、講演活動など。
舞台に立って人に見られる、というご経験が多くある方は、
「自分が外から見られる感覚」
「頭だけでなく、身体で感じて考える感覚」を
お仕事の場面などで、日常的に活かされておられるのではないでしょうか。
プライベートでも、お仕事でも。
みなさまそれぞれのオンステージをお持ちのことと存じます。
舞台上のあなたの存在、それはそのまま「表現」です。
この講座では、能舞台の上で成立する表現「型」を学ぶことを通じて、
日常以上に身体で考え、こころを動かしていきます。
香道、聞香体験が嗅覚からの目覚めを主とするなら、
狂言体験は、全身の感覚から心身を集中・開放するチャンスです。
国立能楽堂2F研修舞台
(講座会場)
狂言は中世に生まれた、名もなき人の日常の喜劇です。
幕を引かない能舞台で、能と能の幕間に、舞台の空気を変えるために演じられた、現代でいうお笑い・即興コントが狂言の原点となっています。
演じた者も、旅芸人たち。
そのため今でも狂言は声と身体だけ、そして扇などのわずかな小道具のみで演じられ、「あとは想像してもらえるように演ずる」型があるのです。
だからこそ型は、大胆かつ繊細に、余分なものを削りに削って、
舞台上で美しい表現となりました。
そして、能が抽象と幽玄の世界を目指したのとは反対に、
狂言は、具象と滑稽の世界を目指していきます。
つまり、狂言の型を学ぶということは、
相手にまっすぐ想いを伝えるために、
自分自身の想像力を「一瞬一瞬、全身で養う」体験となります。
今回は、その狂言の稽古のエッセンスを凝縮し、
をご用意いたしました。
稽古体験は、狂言の解説や実演を交えて、
これまで狂言をご覧になったことのある方にもない方にも、
わかりやすく楽しく、進んでいきます。
狂言「しびり」の上演(袴狂言)をはじめ、
狂言の発声やせりふ、すり足・構えなどの所作、謡や舞などを
まず見てお楽しみいただき、そしてご自身でも、やってみて楽しんでいただく。
これらの体験を、段階を踏んで積み重ねていきます。
また狂言では、常に大きな声を出します。
明るく大きな声で、みんなで笑うことそのものが、心豊かな元気をくれることでしょう。
そして、模倣を通じて型にはまるということは、制約を設けることです。
その制約の中から発見する気づき、自由、可能性があります。
狂言の型もストーリーも、実はとてもシンプル。場所は能舞台。
それら極めてシンプルな制約の中で、
全身で自分自身を見つめ直してみよう、という試みでもあります。
さらに稽古体験の後半では、日常のご自身ではなく、狂言の構えと型とすり足で、
能舞台をひとり、ご堪能いただきます。
そのときあなたのこころと身体は、どこを旅しているでしょう?
その感覚、ご感想を、様々なジャンルでご活躍のみなさまと共有し、
それぞれの日常へお持ち帰りいただくと、
あなたのこころと身体はきっと、これまで以上に素直に、シンプルにつながるはずです。
なお講師には、国内外で年間約300ステージをこなす狂言師・石田幸雄師
(和泉流狂言方・重要無形文化財総合指定者・2006年文化庁芸術祭大賞受賞)
をお迎えいたしました。
さらに、当日最後のディスカッションでは、受講者のお一人としてご参加いただきます
人とホスピタリティ研究所所長 高野登さま(前リッツ・カールトン日本支社長)を
特別ゲスト・ファシリテーターとしてお迎えし、みなさまの稽古体験のご感想を伺いながら、
「狂言を肴に、ホスピタリティを考えてみる」、自由な感性の語らいを試みます。
六百余年、日本人の喜怒哀楽を笑いで描き続ける狂言、その技と心。
そしてみなさまそれぞれの日常の、オン/オフの(身体)感覚と、
あらゆる仕事、サービスに活きるホスピタリティの感性の出会い。
高野さまを仲立ちに、みなさまから紡がれる一言ひとことに、乞うご期待です。
また当日は、国立能楽堂研修舞台及び楽屋を貸し切り、ご昼食は1Fレストランにて、
ご自身で使用された稽古扇も、記念に御持ち帰りいただけます。
日本の伝統文化にご関心のある方はもちろん、感性を豊かに高めたい大人の方々に、
ゆとりを持ってお楽しみいただける、かつてないひとときです。
来て、観て、笑って、やってみる。
笑う力は、生きる力です。
先人の技や笑いに学びながら、どうぞ恥ずかしがらずに、
今こそ大人がみんなで大きな声で笑って、日本を元気にしていきましょう。
そして「伝統の型にはまって」心身を集中・開放し、
ご自身の声と身体だけが存在する、能舞台という宇宙をご体験ください。
狂言と、あなた自身に出会い直す旅が、幕を開けます。
その道行をそろりそろり。
どうぞ、一緒に笑って元気になりたい方々とお誘い合わせの上、
楽しみにご来場いただけましたら幸いです。
※外国人の方にご参加いただけます場合、英語同時通訳を設けます。
どうぞお気軽にご相談ください。
2011年6月26日(日)
10:30~15:30
(受付開始10:00~)
東京 千駄ヶ谷・国立能楽堂
2F研修舞台
事務室・展示室入口
(国立能楽堂正門右手奥)
JR中央・総武線 千駄ヶ谷駅下車徒歩5分
地下鉄大江戸線 国立競技場駅下車A4出口徒歩5分
地下鉄副都心線 北参道駅下車出口1徒歩7分
※駐車場はお近くのパーキングをご利用ください。
和泉流狂言方
石田幸雄(いしだゆきお)
1949年生まれ。野村万作に師事。
重要無形文化財総合指定者。「雙ノ会」主宰。大胆かつ緻密な演技で数多くの優れた舞台歴を持つ。
2006年文化庁芸術祭大賞受賞。
新しい試みの舞台にも意欲的な発表が多く、近年は現代劇でも高評価を得る。海外公演は数十カ国で参加。普及公演での的確な解説にも定評がある。日本大学芸術学部・学習院大学非常勤講師。
10:30~ | “わかりやすく楽しい”狂言の解説、 狂言「しびり」実演、 狂言小謡・小舞・「しびり」稽古体験 |
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13:00~ | ご昼食休憩 (国立能楽堂1Fレストラン「向日葵」) |
14:00~ | 能舞台ひとりじめ特別体験 |
ディスカッション ~稽古体験のご感想~ 「狂言を肴に、 特別ゲスト・ 1953年生まれ。前リッツ・カールトン日本支社長。“ホスピタリティの伝道師”として、リッツ・カールトンの成功事例を中心に、企業活性化、人材育成、社内教育などのセミナー・講演依頼が後を絶たない。 |
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15:30 | 終了予定 |
お一人様 ¥20,000
お昼食込・和泉流狂言稽古扇のプレゼント付(参加定員50名様まで)
※当講座は大人向けのため、お子さまは対象外ですが、ご参加は可能です。
お申込み時にお問合せください。
東北関東大震災義援金
当講座収益の一部を東北関東大震災義援金として、
日本赤十字社を通じ、被災地の復興支援にお役立ていただきます。
※当日は白足袋をご持参の上、動きやすい服装でお越しください。
※男女各楽屋にてお着替え可能です。貴重品ロッカーもございます。
当日の撮影・録音について
個人使用を目的とした記念写真撮影はご自由にお楽しみください。
また、講座の録音・録画は固くお断りいたします。
尚主催者側で、狂言の普及振興を目的としたWEB公開用動画撮影をいたします。
何卒ご理解とご協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。